インフォメーションアーキテクチャ

よく聞くけれどいまいち意味が分からない言葉は沢山ある。

例えばコンプライアンスやフィーチャフォンのフィーチャ。コテンツマネジメントなんかも、コテンツマネジメントシステムと混同していたりする。

インフォメーションアーキテクチャも何年か前からよく聞いていたのだけれど、正直意味がよくわからなかった。というか断片的には理解できるのだけれど、なぜわざわざそれを独立した一つの概念として取り扱うべきなのかが理解できなかった。

それが最近やっと分かってきたので、せっかくなので具体的に考えてみる。

まずは例によって Wikipedia で調べてみると、以下のような事が書いてある。

インフォメーションアーキテクチャ
知識やデータの組織化を意味し、「情報をわかりやすく伝え」「受け手が情報を探しやすくする」ための表現技術である。

専門的な話なので、無垢のひとが、これだけ読んで理解できることは少ないと思う。

例えば 「情報をわかりやすく伝え」「受け手が情報を探しやすくする」 というだけなら単に情報の整理と言った方が余計な混乱が生じずに済みそうだ。

もちろんそれだけを言っているわけではないので、さらに Wikipedia を読み進めていくと、情報アーキテクチャという語は、情報管理および情報ツールの利用に関する専門的能力の集合体を表すと書いてある。

じゃあインフォメーションアーキテクチャを日本語にしてみる

少し前に書いたとおり、ぼくはアーキテクチャを物理法則だと解釈している。

なのでそれを何の芸もなくただ訳すと「情報の物理法則」になる。

さて、意味不明だ。

なのでもっと素直になってみよう。

アーキテクチャとは元来建築物のことか、あるいは建築様式の事をいう。

「情報の建築」。

少しイメージが具体的になってきた。

しかし情報を建てるとはどういうことなのだろう。

情報は目に見えて建ってるものじゃあないのでイメージが掴めない。なので、ほんとうに建っている建物から考えてみるといい。

建物的に情報空間を考える

建物には必ず用途がある。ひとが沢山集まることを想定した建物は入口を大きくして沢山のひとが同時に通れるようにする必要がある。エントランスを広く設ければそこでひとの流れは一旦止まるだろうし、逆に狭ければ自然と奥へ進んでいく。

仮に入ってすぐに大きな階段があるとすれば、その建物の重要な用途は二階にある可能性が高い。逆に小さい階段が奥にあるだけなら、その建物の二階はプライベートな空間なのだろう。

他にも階段の真ん中に手すりがあって二つの空間に区切られていれば、その階段は昇り降りするひとの数が共に多いため、昇る階段は手すりを中心にして入り口向かって左、下りる階段は逆、というような暗黙のルールづけをされているのかもしれない。

つまり建物の大きさ、区切り、物の位置には、全て意図がある。それはそこに集うひとたちの無意識に語りかけている。その結果としてひとびとは早足になったり、気持ちが落ち着いたり、おしゃべりになったりもする。

進んで欲しい方向があるのならそのように設計すればいい。単に暗い入り口を設けて明るい出口を用意するだけで十分な場合もある。

そして建物にはこのような意図があり、その意図に基づいて設計されているのなら「情報の建築」を理解するのは容易い。

伝えたい意図を伝えるため、進んでほしい方向へ導くため、階段をつくり、壁を張り、手すりを設け、情報を建てる。つまりこれがきっと、インフォメーションアーキテクチャの正体に相違ない。

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