最後のマウス

マウスは洗練されてはいないが、ベターな暫定的ソリューションだといわれてきた。

実際マウス操作が初めての場合、手元で動かすマウスの動きと画面上のカーソルの動きを一致させるのに戸惑うのは認知的にも自然なことで、それをすぐに一致させることができるのも自然なことだった。

それが今では画面に触れることで操作が可能になったことで、空間的な乖離を一致させる余分な負荷はなくなった。

既に単純な質問であれば AI が回答してくれ、タブレットやスマートフォンでプライベートも仕事も完結するひとも多い。

スマホだけで電子書籍を執筆するというひともいるので、キーボードでなくとも長文を書くのは苦でないようだ。

それでもタッチパネルのポインティングデバイスとしての精度に不信感を抱き、頑なにマウスを使い続ける人もいる。しかしその精度の問題は指にあり、単にペンを使用すれば解決する問題のように思える。

だとするとゼロ距離であるタッチパネルのほうが、デザインと表現の距離も縮まるのではないだろうか。

しかしそれでも使い慣れたマウスはそう簡単にはなくならない。

マウスでできる操作は、

  • 平面の移動
  • クリック
  • ドラッグ
  • ドロップ

の四つしかない。

けれどその限られた動作だけで様々な操作が可能になっている。

マウスの二次元座標の移動を立体的な視点の移動へ変換する例

他にもクリックすることで隠れていたメニューが表示されたり、ダブルクリックや、キーボードと組み合わせた操作等、限られたアクションで様々な操作が可能になっている。

時代は変わり、タッチ、ジャスチャー、ボイス。コンピュータが身近になることでこれからますます増えていくだろうインターフェース。

いつかマウスはその役目を終える時がくるんだろうか。

  • 2013年04月28日
  • 東 敏満