AR Browser で閲覧するドキュメントと、自宅や会社で閲覧するドキュメントの一番の違いは、位置という文脈の重要度になる。
つまり、軸は位置情報で、ユーザーが今いる場所についてのどういった情報を欲しているのかを選択することで、エージェントが情報を探してくるという仕組みが重要になる。だとすると、マークアップはそのエージェントの仕事に対して、何を表現するべきなのかから考えることになる。
この場合、複雑さは悪だ。誰でも簡単にそれが可能でないと普及しないのだから、専門家しか理解できないメタ表現は避けるべきだし、項目が多くなればヌケやミスも増えていく。バリデータにすらかけない制作者がいるのだから、多様な情報を用意し、その全てを記述しなければならない方法を選べば、ほとんどのドキュメントは機能しなくなるかもしれない。
また、必ずしもすべてのエージェントが位置文脈から情報を収集するのでもないということを考えれば、それは無駄に主張しないつつましい表現にするべきだろう。
そんなわけで、記述情報はふたつだけ、以下のように <head> 要素に <meta> 要素をふたつ追加しておけばよいというのがベターだと思う。
<meta name="geo" content="東京都千代田区千代田1番1号" />
<meta name="class" content="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%87%E5%B1%85" />
まず、位置情報は緯度経度ではなく住所をそのまま記述。エージェントはその文字列から逆算して緯度軽度を取得し、その地点に関連づけられた情報を収集して必要に応じて表示してくれる。
次に何の情報を表現しているのか、これは RDF での表現も可能だとしても、多少の複雑さが産まれるため、単純に <meta> 要素での表現も可能にする。ただ、参照するのはあくまで制限語彙で、かつ URI 参照にすることによって曖昧さをなるべく排除するべきだと思う。とりあえず Wikipedia にしてはいるけれど、あくまで例としての URI で、通常の文字で誰もが検索可能で、分類語彙表をもつものであればいいので、例としての URI には意味はない。あと name="class" という名前は HTML には既に class 属性というのがあるので、もっと別の名前にするべきだろうけど。
いろいろ考えたんだけど、キャリア毎に違う携帯サイトをつくるとか、ブラウザの互換性の悪夢とかを経験してきているので、あまり複雑で AR だけに特化するというのはない。折角モバイルデバイスの高性能化とメディアクエリーで、ワンソースマルチプラットフォームも可能になってきているのだから、もう、あんな無駄な労力を裂くのは御免なこうむりたい。
そんなわけで、次はもっと具体的なユーザーの行動シナリオを考えてみる。