一番の違いは、それが利用される環境だと思う。リアルとバーチャルとか、モニタと紙とかそういったレベルではなく。
パンフレット(以下パンフ)を利用する場合、そこは大抵ひとが介在する。パンフを持った営業がいて、そのひとが説明を行い、あくまでパンフは説明の補助的役割を果たすのが目的で、製品については知識をもった営業が説明し、質問に答える。だから補助的という意味で視覚に訴えるビジュアルは非常に重要な役割を持つ。
Webの場合、そこに営業はいない。おそらく(見込)顧客であるユーザーのまわりには専門的知識を持ったひとはいないだろうし、Webは例え検索インターフェースが提供されていようと、自然言語で質問に答えてくれるわけではない。
パンフでは観念的表現や抽象ということにより、営業の言葉を視覚的に補完し、意味(言葉)と視覚(ビジュアル)によって記憶を促進する目的があるんじゃあないだろうか。
一方Webはただの実用のための情報媒体で、興味のない情報に顧客は目もくれない。バナーは過剰にビジュアライズされているだけで『広告』と認識され、平然と無視される。興味を促す営業はおらず、売り込む以前に記憶にすら残らない。
パンフではリリカルな言葉が有用かもしれないけれど、Webは実用主体なので、抽象的な表現は個々の解釈によってゆがめられ、むしろ有害ですらある。変に周りくどい言葉を使うよりは、「ウチはこれに強いでっせ」と、直接的な文章で言い切ってしまったほうが効果的な場合が多い(セールスレターなど)。
なのでコンテンツというのはどんな零細企業でも実はたくさんある。
営業が(見込)顧客に対してしゃべっていることを簡潔に書くだけでも、数十ページは必要だろうし。
検索エンジンによって情報を探すのが一般的、というか現実的にそれ以外の探索が不可能に近いWebの情報量において、抽象、観念的表現は自ら(見込)顧客を追い出しているに等しい。
文字情報の過剰な画像化もしかりで、本来情報として価値のある文字はきちんとテキストとして処理すべきだというのは...今じゃあ常識です。大手は最近変に文字の画像化してないし. (とりあえずCommand(Ctrl)+F で検索できないサイトは使えない)
つまり(見込)顧客が一人で解決しないといけないというのがWebの弱さもである以上、迷わせない、抽象によって無駄な思考をさせない、などは最も重要な要件だと思う。